えーと・・・今年は2月のことですね。
なぜ今さらなのか?
オーナーさまから『納車まで知られたくないので!』ということでした(笑)
フレームコーティングのご依頼を頂いております、サイクルハウスイシダさん。
フレームとホイール送りますね!とご連絡があり・・・

大きな箱にホイールやらハンドルやら、これ一箱でコンパクトカーの新車が買えるであろう高級品ばかりでした(^^;

そして箱からして妖しげなオーラ出しまくりのこちら。

オフィチーナ・バッタリン。
はい、めちゃくちゃ希少なフレームです!

モデルはローマ。

金属とカーボンのコンポジットモデル。
金属にホリゾンタルと一見クラシックな印象のフレームですが、カーボンが入るだけで全然雰囲気変わりますね!

そして、何と言っても特徴的なのはこのカラーリングでしょう!
クロモベラートという塗装らしいのですが、メッキの上に塗装を重ねて表現されております。
これ写真では伝わりきらないと思うのですが、ただのメッキのようなギラつきがなく、とにかく美しい!
これぞイタリアのセンスなんですかね。
理屈とかそういうものを超越している気がします。
早速、塗装面を見ていきますが・・・

やはり・・・という感じですね(^^;
メーカーが塗装時に行った磨き跡や、梱包時についた小傷など。
この手の塗装はひじょうに柔らかいことに加え、塗膜も薄く塗られていると想定できます。
仕方が無いといえる範囲だと思うし、イタリア人からしてみれば『気にすんな!』ですかね(笑)

まあでも、目を凝らすと余計に気になってしまいます(^^;
当然磨いていく訳ですが、先ほどの通り塗装が柔らかく、塗膜も薄そうなので繊細な作業になります。
コンパウンドとバフの組み合わせ。
何通りか試し、コンパウンドは2種の混合にて磨いていくことにしました。

とりあえずファーストポリッシュでこのぐらい。
でも、まだ細かなチリ傷が残っていますね・・・
何ヶ所か少し深い傷も見られ、このあたりは深追いしないことにしました。
傷が消えても、塗装を痛めてしまっては意味がありません。

磨き作業はここまで。
あとはコーティングを2層でかけるので、わずかな傷は埋まるはずです。

そしてコーティング施工。
良い感じです!

パープルの色味がはっきり出たかと思います。
磨きを入れると色に透明感が出るので、結果的に色が濃く見えるようになります。

すいません、わたくしオーナーではないのですが・・・
たまりませんこの色!(笑)

ブルーやパープル系って好きな色です。
ローマのフレームの雰囲気にもドンピシャな感じですねこの色は。

カーボン柄もコーティングにより、より立体感のある感じに仕上がりました。

ということで完成!
わたくしが今まで施工したフレームメーカーの中でも、だんとつで一番塗装が柔らかく難易度は高かったです。
ですが、ここがヘン◯イなところで、難易度が高ければ高いほどワクワク(笑)
だって自分の引き出しがひとつ増えるチャンスですからね!
良い機会を与えてくれて感謝です。
部品の納期などいろいろあったそうで、先日やっと納車になったようです。
完成車の写真が届いたら載せたいと思います(^^)
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