四輪時代に培ったもの 〜中編〜

日常

若かりし頃の写真がほとんど無いことに気がつきました。

当時はスマホどころかデジカメすらほとんど普及していない時代。

イベント事でも無い限り写真なんて撮らなかったなぁ・・・

それを考えると時代は変わりましたね。

自転車乗っていたって、手軽にバックポケットからスマホ取り出してカシャ。

それだけで、あんなに高画質な写真が撮れてしまう時代。

あの時にスマホがあったら・・・なんて思ってしまいます。

後編といきたいところだったのですが、意外とあれこれあったので中編にします(笑)

慣らしの旅へ

新車の納車から慣らし運転という儀式を行いました。

今の車は慣らし運転なんて必要ありませんが、当時ロータリーエンジンは必須と言われていました。

語ると長くなるので割愛します(笑)

慣らし運転の距離は3,000kmです。

本当は長距離と行きたいところですが、そんな高速代を払う余裕もありません。

都内住みだったので、もっぱら首都高にお世話になりました。

一晩で数えきれないぐらい周回したのを覚えています。

もちろん法定速度です(笑)

空いた時間を使って夜な夜な走り回りましたが、3,000kmは意外とボリュームがあり二ヶ月かかりました。

チューニングショップの扉を叩く

最初の車は自分で好き勝手に部品を買っては取り付けていました。

バランスも何もあったものではありません。

人間も車も、基礎が出来ていなければ速くは走れないと言うことを思い知らされました。

仲間内の紹介もあり、埼玉県にあるチューニングショップに足を運びます。

このお店選びで重要だったことが、走れていじれる人に任せるということでした。

どういうことか?

車をいじれる人はたくさんいます。

車を速く走らせることができる人もたくさんいます。

両方を兼ね備えた人は一握りです。

本当の意味で、僕らはこの人達をチューナーと呼んでいました。

そもそもチューニングとは調和、即ちバランスをとることです。

僕がやっていたことは、ただの改造。

付けただけで満足、その意味すら理解していませんでした。

お店の社長に言われたことが、まずは走る曲がる止まるが絶対。

ただし、RX-7という車は当時の市販車の中ではひじょうに完成度の高い車でした。

初心者の自分にとって、走ると曲がるに関しては特に何もせず、まずはブレーキパッドだけ変えました。

メディアはあれを変えろ、これを変えろと雑誌で謳っていましたが、実際はそんなものなんだと感じた瞬間です。

適切な場所で、ひたすら走れ!

お金と時間に制限のある自分です。

月に2回も走れれば良い方でした。

だけど、走るのはサーキットのみ。

以前のように夜な夜な走り回ったりすることは止めました。

するとあることに気がつきます。

ストリートを何回も走るより、サーキットを一回走る方が何倍も上達するし、気付きもあるということです。

理由は簡単。

サーキットは全開走行なんです。

ブレーキからコーナリング、すべてがストリートの次元ではありません。

だからひとつひとつの動作にスキルが求められます。

そのスキルは車と人間の限界付近でしか磨かれません。

ストリートしか知らない自分が速く走れなかったことは当然だったという訳です。

社長からのアドバイスは、速くなりたかったら、適切な場所でひたすら走れでした。

人間も車も少しずつ進化する

半年も経つ前にタイヤとブレーキが無くなりました(笑)

このタイミングでタイヤ、ブレーキ、サスペンションを交換しました。

部品のチョイスはお店に任せました。

僕のスキルに見合った適切なバランスのもと完成した車で走ると、部品の恩恵というものに気付かされます。

確実にタイムというものに結果が反映されるからです。

サーキットは言わばテストのようなものだと思っていました。

いくら自分で速いとか凄いとか言っていても、タイムという結果が全てを表します。

この現実に耐えきれなくてやめて行く人もいたぐらいです。

思うように結果が出ない時は苦しいけど、その逆は最高に嬉しいものです。

車との一体感というものが感じ取れた時でもありました。

速い人の真似をしろ

当然ですけど、そのうち行き詰まりました(笑)

何をやっても思うような結果が出なくなってきました。

人ってこうなると物のせいにするんですね。

もっとパワーが欲しい、良いタイヤが欲しい、考えればいくらでも出てきます。

気をつけてください。

商売上手なお店はここに付け入ってきますので(笑)

サーキットで社長に言われました。

俺が運転するから隣乗ってと。

まあ、ぐうの音も出ないぐらいに速かったです(笑)

全ての動作に無駄がありません。

そして異次元の速さなのに、まったく怖さと言うものを感じません。

全ての動作がスムーズで、こんなに綺麗に運転する人を初めて見ました。

考えるよりもとにかく真似をします。

自分より良い結果を示されたのだから、考えるよりも真似をして自分に取り入れたいと思いました。

運転からライン取りまで全て真似しました。

クラッシュしない程度に(笑)

シェフの村山太一さんは、マヨネーズ理論ということについて過去の経験を本に書かれています。

マヨネーズは素晴らしい調味料。

考えた人は試行錯誤して作り上げたが、今はわざわざ一から作る必要はない。

マヨネーズを使えば良い。

自分が手本にする人がいるのなら、その人がどのように動いているのか見て真似をする。

そうすると、その意味がだんだんと分かってくる。

とても共感できる内容です。

あっという間に3年が経つ

3年はあっという間でした。

その間に自分でも驚くぐらい走れるようになりました。

ちょうど車のローンも終わり、ちょっと力が抜けた時に余計なことを思い付きます。

そろそろパワー上げたいなぁ・・・

想像の通りとなりますが、この辺りからデジカメ時代へ突入するので、写真を入れて今度こそ後編で(笑)

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